むかしむかしの旅のはなし 屋久島02
一期一会
家に招かれ、奥さんに紹介されて、お茶をいただきながらしばらく話し込んだ。
あの時は目的のデカい杉を見るために、港から近い適当な登山口から登ってみようと思っていた。
しかしどうやらほとんどの登山口まで麓からはかなり距離があるらしい。
無計画に出てきたのでまったく調べていないw
というか何も考えず出てきた。
「屋久島は35日雨が降る。」
という言葉だけを覚えて。
どうにかなるだろう精神。
だいたいは裏目が出る。
登山口まで送ってくれるという話が出たが、さすがに迷惑をかけてしまうと思い辞退。
とりあえずアクセスのいい場所まで行こう、と考える。
この時点で屋久島の地図、大きさなどは全く頭に入っていない。
どうにかなるだろう精神。
「せめて港まで送る。」と言われたが、それもさすがに悪いと思い「バスに乗るので大丈夫です。」
と丁重にお礼を言って出る。
なんと親切な方々か。
今思えば一晩でも甘えてお世話になっていれば、と思う時もある。
一期一会。

風任せ?
バス停で時刻表を見るとさっき出たばかり。
次のバスまではかなりの時間がある。
節約のためとりあえず港に向けて歩くことにする。
睡眠不足でクソ重いバックパックをかかえて。
心身共に弱っていた頃なので宮之浦でかんたんに力尽きる。
なんだか疲れたのでもうここらでいいや、と宿を探す。
数件断られ、ある宿へ。
だいたいの場所は覚えているが名前が出てこない。
一部屋だけ開いていたのでチェックイン。
当日なので素泊まりでならとの事。
当然だ。
しかし、夜呼ばれて行ってみると簡単な食事を出してくれた。
感謝しかない。
食事時に登山口までどうやって行けばいいのかというだいぶアホな質問をすると、女将さんがお客さんに声を掛けてくれて若い一組のご夫婦が乗せていってくれることに。
荒川登山口から登るとの事。
宿を朝5時出発。
当時極端な夜型の生活をしていた私は3時間ほどしか眠れなかった。

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